彼は、基本的に「丸」の絵を描く。けれどその「丸」の形は、当然の如く、その日の気分などを微妙に、そしてある意味詳細に反映した、様々な「丸」となる。私がまだ見ていない「丸」も、たくさんあるだろうと思うし、これからどんな「丸」と出会えるか、とても楽しみである。一度、彼自身も驚いたような「丸」との出会いがあった。「わおう!」と興奮気味に見入る私の手からその絵を豪快に奪い取り、彼はそのまま他の仲間がいる厨房へと突進。真ん中にあるテーブルの上に、「どうだ!」と言わんばかりに、その絵を置いた。(スズキ・マ)